「野菜一日これ一本」
心強いネーミングについつい頼りすぎてしまいそうになります。
しかし、350g分の野菜が使われていると書かれていますが本当ではない、という話もチラホラ。
また・・・
原料の野菜が外国産なのではないか?
添加物が多い?
塩分が多い?
カロリーが高い?
などなど、様々な疑問があります。
野菜350gの栄養が摂れるのは本当?
30品目の野菜を350g分使用していることは事実であっても、1日に必要な野菜からとれる栄養が全てバランスよく入っているということではありません。
まず、350gという数字ですが厚生労働省が推奨している1日に摂ることを目標としている野菜の量です。
30品目の野菜が原材料になっていても、野菜ジュースを作る過程で加熱、圧搾、切る、熱濃縮といった処理がされると失われる成分があります。
野菜に含まれることで有名なビタミンCは加熱により壊れてしまい、ほとんど失われてしまいます。
そのため、野菜ジュースにはわざわざビタミンCを別に添加しています。
それと、食物繊維のうち不溶性食物繊維は口当たりが悪いため取り除かれます。
よって、野菜をそのまま食べるより食物繊維が少なくなります。
野菜一日これ一本で期待できる栄養素は?
野菜一日これ一本を飲むことによって期待できる栄養素について考えてみます。
ジュースを作る工程で失われてしまうのはビタミンCに代表される「水溶性ビタミン」です。
一方、脂溶性ビタミンであるビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKは失われることなく含まれています。
それと、食物繊維に関しても水溶性食物繊維は除かれずに残っているため腸内環境の改善や便通を良くする効果については十分です。
そして、トマトに含まれることで知られるリコピンや人参に含まれるβカロチンに関しては野菜そのままを食べるよりジュースに加工したほうが吸収率がアップする、という嬉しい効果があります。
リコピンは抗酸化作用、血流改善、動脈効果などがあります。
βカロチンは抗酸化作用、アンチエイジングがん予防、免疫力アップなどが期待できます。
野菜ジュースの効果的な飲み方やタイミングとは?食事代わりにしてもいい?
野菜一日これ一本をはじめとする野菜ジュースは、製造過程で失われてしまう栄養素もありますがきちんと残るものや、吸収率がアップするものもあることがわかりました。
では、忙しい日や食欲のない日の食事代わりにすることはできるでしょうか??
野菜ジュースの効果を引き出すベストなタイミングや食べ合わせは?
野菜ジュースに多く含まれているリコピンは朝が最も吸収率が高く、昼や夜に摂取するよりも体内のリコピン濃度が高く保てるという実験データがあります。
そのため、朝食にリコピンが入った野菜ジュースを飲むのは効率よく体内にリコピンを取り込むことになります。
リコピンには抗酸化作用があり、紫外線によって生じた活性酸素を消去して疲労を取り除いたり、シミを予防する効果が期待できます。
また、リコピンはβカロテン同様、加熱、加工により吸収率が高まることから生のトマトを食べるよりも効率よく摂取することができます。
野菜ジュースは食事代わりにしてもいい?
結論から言いますと、野菜ジュースを食事の代わりに摂るのはおすすめできません。
ただし、きちんとした食事が摂れない時の補助として上手に活用することでバランスの良い食事に近づけるために上手に活用するのはよいでしょう。
体調が優れない時や、ジャンクフードだけで野菜が摂れていないような時には野菜ジュースをプラスするのは有効です。
「これさえ飲んでおけば今日は野菜は食べなくてもいい」
「野菜は好きじゃないからこれで代用」
と思っていると、バランスよく食事をしているつもりがかえって偏った食事になっているかもしれません。
野菜ジュースは意外と糖分が多いので、種類によっては飲みすぎると太ってしまいます。
また、野菜ジュースだけでは足りない栄養素がありますので、毎日の食事の代わりにすることはできないのです。
いずれにしても、野菜ジュースを飲むときは成分をきちんと見ましょう。
含まれているビタミンは何か食物繊維は含まれているか糖分は多すぎないかチェックして上手に選びたいですね。
朝食はチーズトーストのみとか、目玉焼きとトーストを食べている・・・
このような炭水化物+タンパク質の朝食をとっている人も多いでしょう。
そんな場合はここに野菜一日これ一本を加えてあげると栄養バランスがぐっと良くなります。
まとめ
「野菜一日これ一本」には、野菜350g分の栄養が含まれると言われていますが野菜を350g使ってジュースを作ると加熱などの処理により失われてしまう物があります。
特にビタミンCはほとんど壊れてしまうためビタミンCをわざわざ添加しているほどです。
しかし、ビタミンA、D、E、Kといった脂溶性ビタミンは、野菜ジュースにしても失われることなく含まれます。
また、食物繊維も、口当たりの悪い不溶性のものは取り除かれるので減ってしまいますが残った水溶性食物繊維だけでも腸内環境改善や便通を良くする効果は保たれます。
リコピン、βカロチンといった栄養素は野菜ジュースにしたほうが吸収率がアップするという嬉しい効果もあります。
栄養が摂れるからといって、野菜ジュースを食事代わりに使うことはできません。
特に、糖分の摂りすぎにならないよう注意が必要です。
あくまで食欲のない日やバランスの悪い食事を摂ってしまった時の補助として上手に利用しましょう!