冷蔵庫の片隅に眠っていた1ヶ月半の賞味期限が切れた納豆。
怪しそうだと思いつつ、何度か自分のランチにと食べることがありますが、毎度後悔しつつもまた賞味期限を切らせては食べています。
賞味期限が大幅に過ぎた納豆を発見した時の参考にしていただけると幸いです。
賞味期限が1ヶ月半切れたものを食べると腹痛が起きる?
賞味期限切れの納豆を何度も食べている経験から話すと、結論は腹痛を起こしたことは一度もありません。
では、賞味期限切れの納豆はどんな状態なのでしょうか。
納豆の老舗メーカーおかめ納豆で有名なタカノフーズ株式会社のホームページを引用しながら紹介していきます。
Q.賞味期限が過ぎた納豆は食べられますか?
A.期限を過ぎると、風味が落ちてきたり臭いが強くなってしまいます。いずれも本来の風味は損なわれてしまうので、お召し上がり頂くことはお勧めできません。
賞味期限が切れた納豆はこんな感じです。
・一部、黒く変色し、固くなっている
・アンモニア臭
・豆が柔らかくなり、ぐにゃっと潰れる
・白いつぶつぶがある
・苦い
とにかく見た目にも味にも怪しい状態です。
安全に食べられるかはさておき、とても美味しく食べられるはずがない(賞味期限の範囲ではありえない)状態です。
特にアンモニア臭と白いつぶつぶあたりが怪しいですよね。
外観が茶色っぽくドロッと溶けたような状態になり、ツンとする臭いや、焦げたような臭いが発生します。食べるとシャリシャリとした砂を噛んだような食感があり、苦味があります。さらに日がたつと表面に白い粒々したアミノ酸の結晶が表れてきます。いずれでも健康に害になるとは考えにくいのですが、本来の風味は失われてしまいます。
本当にこのような状態になりました。
納豆のアンモニア臭
アンモニア臭の原因は納豆の再発酵によるものであり、臭い自体は体に害があるものではありません。
保存温度が高いと再発酵が進みやすいといいます。
時間と気温にもよりますが、納豆の再発酵がおきるとアンモニア臭が発生します。 よく臭いを確認してアンモニア臭がしなければ再発酵していない可能性が高いのでお召し上がり頂けます。 アンモニア臭が発生した場合、この臭いは体に害のあるものではありませんが、 美味しくお召し上がり頂けない場合が多いので冷蔵品をご賞味頂くことをおすすめ致します。
納豆は要冷蔵商品ですので必ず冷蔵庫(10℃以下)に保存してください。
10℃以上に長時間さらされますと、発酵が進み、アンモニアが多く発生します。
納豆の白いつぶつぶ
その正体はチロシンというアミノ酸が結晶になったもので、体に害があるものでも健康被害がでるものでもありません。
納豆は日がたつと表面にチロシンという白く粒々したアミノ酸の結晶が表れてくる場合があります。通常は賞味期限内に発生することはありませんが、賞味期限内の納豆でも冷蔵温度(10℃) を越えるようなところに何時間かさらされますと発酵が進んでしまい、チロシンが発生する場合があります。また、ひきわり納豆は大豆を割っており、皮がない分だけ納豆菌による分解が進みやすいので賞味期限内でもチロシンは発生する場合があります。いずれの場合にも体に害があるものではありません。
むしろ、チロシンは非必須アミノ酸の一種として積極的に取る人もいるほどです。
チロシンは不足することで、うつ症状が出やすくなったり、白髪が増えたり、代謝の低下を招きます。
老化によってチロシンは減少していくので、これを補うためのサプリメントもあるくらいです。
また、白髪用のサプリには亜鉛などの成分にプラスしてチロシンが含まれているものも多くあります。
とりすぎはシミ、ソバカスを増やしてしまいます。
賞味期限切れ1ヶ月以上の納豆をおいしく食べるには
正しく温度管理された賞味期限が1ヶ月半切れた納豆を何度か食べましたが、一度も腹痛は起こしたことがありません。
ただし、賞味期限が切れた納豆は基本的においしくありません。
“おいしくない”をクリアして食べるための方法をご紹介します。
賞味期限切れ納豆によく合う食材
手っ取り早いのが賞味期限切れ納豆のまずい所を補える食材と混ぜて食べる方法です。
一つだけではなくいくつか組み合わせることでより、美味しく食べることができます。
たくわん
賞味期限切れ納豆のぐにゃっとじゃりっとした食感を消してくれるのがたくわんです。
おしんこのようなものでも壷づけでも大丈夫です。
しっかりと味が付いてる方が納豆の苦みもマスキングしてくれます。
きゅうり
こちらも、ポリポリした食感が納豆のぐにゃっとじゃりっとした食感を消してくれます。
さいの目切りにして納豆と合えるのがおすすめです。
ごま油
独特の臭いがアンモニア臭をかきけしてくれます。
ゴマも風味がほんの少しエスニックな雰囲気になり、一味違った納豆になります。
キムチ
キムチの独特の臭いと味が賞味期限切れ納豆の食べにくさを見事に払しょくします。
さらに白菜の食感も納豆の食感をごまかしてくれるので、最悪キムチさえあればなんとかなります。
酢
ごま油やキムチを入れてもまだ臭いが気になるという場合は酢を少量入れてみてはいかがでしょうか。
アンモニアはアルカリ性、酢は酸性なので合わさると中和されます。
トイレのアンモニア臭を取る掃除の場合でも、クエン酸水は有効なのと同じ原理です。
加熱はせず、生のまま使う
賞味期限切れだと念のため、火を通してから食べたいと思いがちですが、賞味期限切れの納豆は加熱をすると臭いが強くなります。
そのため、いろんな調味料や具を入れてごはんにかけたり、ゆでたパスタと和えて食べるのがおすすめです。
賞味期限切れ納豆パスタのレシピ
麺を茹でている間にほとんどが完成するという納豆パスタです。
キムチが辛くて苦手な方でも食べられます。
ちなみにこのパスタを食べても特に何の症状も出ませんでした。
材料 2人前
・パスタ・・・ 2人前
・賞味期限切れ納豆・・・1パック
・ツナ・・・1缶
・めんつゆ・・・大さじ2
・ごま油・・・小さじ2
・砂糖・・・小さじ1
・酢・・・小さじ1
・大根おろし・・・お好みで
・ネギ(小口切り)・・・ お好みで
・たくわん(さいの目)・・・お好みで
・かつお節・・・ お好みで
・醤油・・・大根おろし用(お好みで)
作り方
①パスタをゆでる
②納豆(タレも)・ツナ・めんつゆ・ごま油・砂糖・酢をよく混ぜ合わせておく
③パスタが茹で上がったら、お湯を切り、②に和える
④器に③をのせ、大根おろし、たくわん、ネギ、かつお節をセンスよく盛り付けて出来上がり
温泉卵、紫蘇、海苔、もちろんキムチを入れても美味しく豪華になりますよ。
まとめ
納豆は賞味期限が切れても基本的には体に害はなく食べることができます。
とはいえ、アンモニア臭や白いつぶつぶは温度の上昇によって生じるため、その過程で他の菌が繁殖することを考えると必ずしも安心とはいえません。
特に腹痛や下痢の症状はありませんでしたが、お腹が弱い方はやめましょう。
賞味期限が切れた納豆は味、見た目、臭いからして美味しいとは言えません。
そのため、たくわん、きゅうり、ごま油、酢、キムチなど食感がいいものや臭いをマスキングしてくれる食材と一緒にとると少しはおいしく食べられます。
賞味期限切れの納豆を冷蔵庫の片隅で発見した時、どうしようか迷った時に参考にしていただければ幸いです。