妊娠中はホルモンのバランスが変わり、普段に比べて体調を崩しやすくなります。
でも、お腹の赤ちゃんのことを思うとなるべく妊娠中は薬を飲まずに過ごしたいと思う人も多いですよね。
喉にいいといわれる食品ははちみつや生姜など様々なものがあり、のど飴の原料になっているもの多くあります。
その中の一つである金柑も喉によいと聞くことも多いのではないでしょうか。
とはいえ、妊娠中は控えるべき栄養素や食品があるのも事実です。
金柑の効能や美味しい食べ方、妊婦にとっての適量についてご紹介します。
金柑が喉に いいって本当?金柑の栄養や効能とは?
金柑には色々な栄養素が含まれています。
カルシウム、ビタミンP(ヘスペリジン)ほかビタミンC、ビタミンA、ビタミンEなどのビタミンが豊富に含まれます。
また、最近ではβクリプトキサンチンというがん抑制効果のある成分を含むということでも注目されています!
金柑の栄養 カルシウム
皮の部分には、果物にしては珍しくカルシウムが含まれています。
カルシウムは骨を丈夫にする働きがよく知られていますが、それ以外にも緊張やイライラを防ぐ効果もあります。
金柑の栄養 ビタミンP(ヘスペリジン)
金柑には、他の柑橘類と同じくビタミンP(ヘスペリジン)が多く含まれます。
あまり聞き慣れない成分ですがヘスペリジンは毛細血管を強くする働きがあるため高血圧や動脈効果の予防に効果があるといわれています。
みかんの皮を乾燥させた「陳皮」は漢方薬の原料となりますがヘスペリジンの効果を期待して医薬品に使われているのです。
ですが、みかんの皮は通常、食べませんよね。
ヘスペリジンは、柑橘類の特に皮に多く含まれるため皮ごと食べられる金柑では効率よく摂取することができます。
また、一般的にのどの痛みに効くイメージが強いですが咳や痰にも効果があります。
水に溶けにくい性質があるので、栄養ドリンクにはあまり配合されていません。
金柑の栄養 ビタミンC
ビタミンCはストレスや風邪に対する抵抗力の強化、疲労回復、皮膚や粘膜を強化する栄養素として有名です。
ビタミンCは体内で合成することができないため、食事からビタミンCを摂取しなければなりません。
熱に弱い性質がありますが、水溶性なので、栄養ドリンクなどでも手軽に摂取することができます。
とりすぎた場合でも尿と一緒に排出されるため過剰摂取の心配はありません。
金柑の栄養 ビタミンA
ビタミンAは肝臓機能の働きを正常にし、骨、皮膚、目の健康を保ちます。
また粘膜を守る、免疫作用などの働きもあり、不足すると肌はもちろん体の内面にも様々な影響を及ぼします。
しかし、ビタミンAは脂溶性ビタミンであるため、体内に蓄積しやすい性質があります。
一般的にとりすぎると体重の減少や食欲不振、頭蓋骨の変形、脱毛、肝障害甲状腺機能低下など様々な影響があるといわれています。
また、妊娠中に過剰摂取すると、胎児の奇形や脳や頭部に引き起こすという報告があるため、とりすぎには注意が必要です。
とはいえ、ビタミンAは食品からとり過ぎる危険性は少なく、ビタミンA過剰症になるケースは医薬品や健康食品で摂り過ぎた場合といわれているため、過剰に心配をする必要はありません。
一日の目安を示すのであれば、金柑の甘露煮なら一日に5個以内にとどめておけば他の食品でビタミンAを摂取した場合でも安全でしょう。
肝油ドロップに含まれるビタミンAの摂りすぎについて言及している記事です。併せてご覧ください。
金柑の栄養 ビタミンE
ビタミンEには酸化防止作用があり体の劣化を防ぎます。
また、免疫機能を高め、体内に侵入してくるウイルスや細菌を撃退するといわれています。
ただし、ビタミンEはビタミンA同様、脂溶性ビタミンであるため、摂取しすぎてはいけない成分ですので取りすぎに注意が必要です。
妊娠中、薬が飲めない体を風邪から守ってくれた金柑
妊娠中はなるべく薬を飲みたくないですよね。
喉が弱い私は、実家からもらった金柑を半信半疑で食べていたのですが、ほとんど風邪をひくことなく過ごせました。
毎年必ずインフルエンザにもかかるのにその年はかからず。
ちょっと喉がイガイガした時に1日1個食べていましたが、インフルエンザが萬栄していた1月2月は毎日1個食べるようにしていました。
生のまま皮のみ食べていましたが、実家の金柑は正直マズイ!
途中からスーパーで宮崎県産の金柑を購入して食べていましたが結構高いんですよね。
やはり、宮崎県産の「たまたま」という品種の金柑は美味しいです。
でも、せっかくタダ同然ででもらえる金柑、せっかくなら美味しくいただきたいですよね。
次にマズイ金柑でも美味しく食べられる方法についてご紹介します。
金柑の効能を発揮させる効率的な食べ方として甘露煮がおすすめ
金柑の収穫時期は11月頃からで、1月~3月が旬となります。
宮崎県産のたまたまなど甘い品種ですと皮ごと生で美味しくいただけます。
たまたまは冬になると1パック300円~500円程でスーパーの果物コーナーに並びます。
よく庭や路地に生えているような金柑は皮に少し苦味があり、口の中がしびれます。
そのため、一般的には調理したほうが食べやすいといえます。
路地物を生で食べる場合は完熟するまで置いてくと若干甘くなりますが、独特の痺れは残ります。
金柑を皮ごと食べる最も代表的な食べ方は甘露煮です!
大量の金柑を消費するにも良い方法です!!
簡単金柑の甘露煮の作り方
一度作っておくとアレンジが効くので便利です。保存できるのもポイントです。
材料
金柑 ・・・1㎏
砂糖 ・・・1㎏に対して砂糖400g(金柑の重量の40%)以上
酢 ・・・1㎏に対して100㏄
砂糖が少ないとカビたりして長期保存ができなくなりますので、たっぷりと使いましょう。
砂糖は上白糖でも構いませんが、きび糖などをつかうとミネラルも豊富でコクが出て独特のえぐみがほとんどなくなります。
我が家では上白糖ときび糖を半々にして作っています。
お酢は煮込むうちに酸味が消え、入っていることが分からなくなります。
こちらも保存性を高める効果があります。
作り方
1、まず金柑のヘタを取り、5か所くらい穴を開けます。鍋に金柑を入れ、水をひたひたに注いで3分程火にかけます。
2、3分経過したら湯を切り、砂糖と酢を加え、弱火で20分程煮ます。
3、香りが立ってきて、ぷくぷくとした泡とツヤが出てきたらでき上がりです。
シロップがゆるめがよければ弱火で20分でちょうどよくできます。
保存性を高めたければ焦げ付かないよう様子をみながら更に煮込んでいきます。
煮込めば煮込むほどシロップが飴状になるので扱いづらくなります。
種が気になる場合はまるごとではなく、皮を千切りにしてから煮込んでも問題ありません。
ビタミンCは残念ながら熱に弱く、甘露煮にしてしまうと消滅してしまいますが、ビタミンPは熱にも強いため、甘露煮にしても栄養は残ります。
金柑の甘露煮のアレンジ
でき上がった甘露煮はもちろんそのまま食べられますがお酒に入れたりゼリーを作ったりして楽しめます。
もちろん、妊娠中はお酒はNGなのでお湯で割って飲むのが一般的です。
個人的なおすすめは金柑の甘露煮入り紅茶です。
砂糖やレモンの代わりに金柑の甘露煮とシロップを入れます。
お湯では物足りないと感じる場合におすすめです。
カフェインが気になる場合はルイボスティーなどを注いでもよいですが、紅茶に含まれるテアニンには抗酸化作用があるため、最近ではインフルエンザ予防に効果があるのではないかといわれているので、時にはあえて紅茶にしてみるのもよいのではないでしょうか。
ゼリーを作るには、種を抜いた金柑の甘露煮を容器の底に敷き詰め、粉末ゼラチンを規定量で溶かして流し込み、固めます。
金柑は食べ過ぎるとどうなる?
金柑は健康によい成分が豊富に含まれていますが、食べ過ぎると唇がピリピリしたりする人もいます。
口の周囲に違和感を感じたら食べるのをやめましょう。
また、柑橘類はお腹を下しやすい傾向にあります。
喉が痛い時、風邪をひいた時に食べようと思いがちですが、体調を崩しているときは消化機能が落ちている場合があります。
その場合、食べ過ぎにより下痢をしてしまう場合がありますので、食べすぎは禁物です。
毎日少しずつ予防のために食べるのが一番いいですね。
毎日続けていきたいからこそ、無理なく少しでも美味しく食べられる方法で食べましょう。
また、妊婦さんであれば前述したようにビタミンA、ビタミンEの過剰摂取も念頭に置いた方がいいでしょう。
もし、既に一度に大量に食べてしまって、胎児への影響などが心配ということであれば、今後はしばらく栄養ドリンクやサプリメントを含むビタミンAの摂取を控えるようにし、検診時に医師に相談をしましょう。
まとめ
金柑はその小ぶりが外見に反して他の柑橘類と比較しても優れた栄養成分を含んでいます。
代表的な栄養素はビタミンP(ヘスペリジン)です。
ヘスペリジンは柑橘類の皮には多く含まれていますが皮ごと食べられる柑橘類は多くないため金柑を皮ごと食べて摂取できるヘスペリジンは貴重です。
その他にも金柑には多数のビタミン類が含まれ果物にしては珍しく皮にカルシウムを含みます。
また近年では発がん抑制物質も含まれることがわかってきています。
金柑を美味しくいただくには甘露煮を作りそのまま食べたりゼリーにしたりするのがお勧めです!